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アヴァンギャルドとは?/アヴァンギャルドの語源や意味を解説

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記事の要約

前衛的という意味

✓革新的・実験的試み

✓単なる時代を表す言葉とは違う

 

芸術界にはアヴァンギャルドという
言葉があり、もとはフランス語で
「前衛部隊」を指す軍事用語でした。

この記事では、
芸術界におけるアヴァンギャルドの意味と、
類義語についても解説していきます。


アヴァンギャルドとは?

 

前衛部隊

アヴァンギャルドのもとは
前衛部隊を指す軍事用語であり、
そこから「何かへの攻撃の先頭に立つ」や
「挑戦的な姿勢」といったニュアンスを
もつようになりました。

芸術界においては
「革新的な試み」「実験的な試み」
という意味を指すようになり、
近代芸術の時代から使われ始めたと
いわれています。

リアリズムが発端?

 

石割人夫
クールベ「石割人夫」(1848年)

近代芸術がいつ頃から
始まったのかの定義は諸説ありますが、
一般的には1860年代頃といわれています。

ちょうどリアリズム写実主義
印象派が生まれた年代です。

それまでの伝統的技法・価値観によって
評価されたものではなく、
芸術家自身の創造性や質によって
評価されるべきという考えを基に、
アヴァンギャルドの概念が形成されました。

この年代から芸術界には
ピカソに代表されるキュビスムや未来派、
デ・ステイル、シュールレアリスムなど
革新的な試みを行った芸術家・グループが
多く台頭しました。

アヴァンギャルドの類義語

 

辞書

近代芸術以降、
様々な類義語が使われるようになるため、
まとめて確認しておきましょう。

  1. 近代芸術
    ⇒1860年代から1970年代に制作された作品・考え方を指す。モダンアートともいわれる。
  2. 現代芸術
    ⇒1950年以降から21世紀までの芸術を指す言葉。コンテンポラリーアートともいわれる。
  3. 前衛芸術
    ⇒アヴァンギャルドと同じ意味。

アヴァンギャルドの意味で
覚えておきたいのが、
決して時間や年代をわける言葉では
ないということ。

一方で前衛芸術以外の類義語は、
文脈の中で時や時代をあらわす際にも
用いられます。

例えば、ある文脈の中で、
現代に作られた作品という意味で
現代芸術という言葉が使われたとします。

ところが現代に造られた芸術の全てが
前衛的で革命的かといわれれば
当然そのようなことはありません。

よって文脈によっては
現代芸術=アヴァンギャルドではない
ことがわかるかと思います。

アヴァンギャルドの類義語として
用いられる際には、
当時の常識や規範に対する批判や、
それらを超越しようとする精神・考え方
の意味を含んでいることに注意です。

まとめ

 

アヴァンギャルド
まとめ

革新的、実験的な試みという意味

リアリズム(写実主義)の年代から用いられるようになった

近代芸術モダンアートなどと同じ意味で用いられることがある

近代以降の用語には
意味が曖昧なものが多く、
定義が難しいです。

その難しさゆえに
誤解されて使われていることがあるので、
基本だけは押さえておいて
大きな間違いは避けるようにしたいですね。