ロマネスクとは/様式や特徴について解説【西洋美術史⑦】

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記事の要約

☑ローマ風という意味

☑重厚な修道院建築

☑キリスト彫刻の復活

 

ロマネスクとはローマ風という意味で、
ロマネスク美術の特徴は
石造りの重厚な修道院建築です。

まずはこの時代の作品の
画像を確認していきましょう。

ピサ大聖堂 ピサ大聖堂内部 ピサ大聖堂ファサード タンパン

この美術が栄えた11~12世紀は封建社会
成立した時代でした。

封建社会とは、
君主の下にいる諸侯たちが土地を所有し、
所有する土地の人民を統治する政治制度の
ことをいいます。

↓図だとこんな感じです↓

封建社会
出典:マナペディア

また、11世紀から全7回行われた
キリスト教の聖地エルサレムを
イスラム教から奪還するための
十字軍の遠征が起こるのも
この時代です。

十字軍遠征
第1回十字軍によるアンティオキア攻囲戦


美術史年表
ロマネスク
⇒10世紀末~12世紀
☑ゴシック
⇒12世紀~15世紀


ロマネスクの美術

 

ピサ大聖堂
ピサ大聖堂(1272年)

かつてキリスト教の教えを守るために
祈り・生活する空間だった修道院は
ロマネスク時代に最盛期を迎えます。

人里離れた場所で発展した修道院は
重厚な石壁をもった外観と
暗い内部空間が特徴です。

平面図は東西を向いた長十字型で、
屋根は石で円筒形に造られました。
その結果、それを受ける壁や柱に
重みがかかるため柱が太く、壁が厚くなり、窓は小さくなりました。

ピサ大聖堂内部
ピサ大聖堂内部

列柱廊

 

ピサ大聖堂ファサード
ピサ大聖堂ファサード

ピサ大聖堂のファサード(正面)
をみていきます。
上部のほうに等間隔に並んだ柱
がありますね。

あれは列柱廊といい、
柱と柱を繋ぐアーチと共に
壁の外側にかかる荷重を減らす効果があります。

これは後のゴシック建築にもみられる
特徴の1つです。

ファサードのアーチ

ファサードのアーチアーチ部分に細かな装飾がみえます。
また、ローマ時代から用いられている
コリント式の柱頭が使われているのが分かります。

タンパンの彫刻

 

タンパン
扉上のタンパン(サント・マドレーヌ教会)

次にタンパンの彫刻をみていきます。

タンパンとは扉口を構成する
半円形の壁面のことです。

教会の内部を神の国とするなら
正面扉はまさに天国への入り口でした。
そこでタンパンにも、
キリストや聖書の物語をテーマにした彫刻
造られました。

タンパンで造られたような
キリストを題材とした彫刻は、
偶像崇拝の禁止などで古代末期以来
失われていましたが、
ロマネスク時代に復活を遂げました。

 

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まとめ

 

ピサ大聖堂

☑修道院の建設はロマネスク時代に最盛期を迎えた

☑ロマネスク様式の修道院は重厚な石壁をもつ外観と暗い内部空間が特徴

☑列柱廊やアーチで外壁にかかる荷重を減らしたり、タンパンにはキリストや聖書の物語をテーマにした彫刻が造られた

次回はゴシック美術を解説します。

 

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