美術教養主義!
この役に立たないものこそ、
大いに楽しむべきだと
ここで宣言させていただきます。
池上英洋
この記事ではすばる舎から出版されている
『ビジネスエリートのための!リベラルアーツ西洋美術』を紹介し、レビューしたいと思います。
ビジネスエリートのための!リベラルアーツ西洋美術
![book cover](https://arttayousei.online/wp-content/uploads/2022/07/51HHWtLL-vL._SX343_BO1204203200_-1-207x300.jpg)
出版社
すばる舎
発売日
2020/12/23
本の長さ
308ページ
本書には3人の執筆者が携わっています。
執筆者の1人である池上英洋さんは
東京造形大学の教授で、
西洋美術史・文化史の専門家です。
他にも西洋美術史を中心とした
書籍を多数執筆されています。
![book cover](https://arttayousei.online/wp-content/uploads/2022/07/B08C78D1XN.01._SCLZZZZZZZ_SX500_-204x300.jpg)
そんな池上さんはこの本の冒頭で、
興味深い言葉を記されています。
ここで学ぶことは、
あなたがたが社会に出るにあたり、
直接的には何も役に立ちません
これは池上さんが美大の生徒たちに
講義の最初に話すことだそうです。
講義の冒頭でこんなことを言われると
びっくりしますよね。
池上さん曰く、特に最近の学生は
費用対効果を求める傾向が強いため、
この言葉を聞いてぎょっとした顔を向ける
生徒もいるそうです。
役に立たないもの
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衣食住のことや科学といった学問は
私達の生活に直接関係してくるものです。
一方、絵画や小説といったものは
役に立たないものの典型とされています。
理由はなくても生きていけるからです。
しかし、そんな役に立たないものを発展
させてきたのが人類だけなのも事実です。
池上さんはそこに、
私たちが人間である所以があるのではないか
と問いかけます。
アートが本当に役に立たないものなら、
紀元前から現代に至るまでの長い年月を
存続することはできなかったはず。
アートが役にたたないというのは
あくまで表面的な見方に
過ぎないのかもしれません。
また、そのようなものを学んでみた先に
本当の教養があるのかもしれません。
印象に残ったこと
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本書の大見出しは以下のとおりです。
- 一枚の絵からわかること
- アートとお金
- アートと社会
- 私たちの暮らしとアート
- 鑑賞のための手引き
- 知っておきたいテーマ
- アートの歴史を駆け足で
本書は、よくある西洋美術史系の
- この時代はこんな特徴が~
- この画家はここがすごい~
のような内容だけでなく、
社会の中にあるアートの価値・目的が
どんなものなのかをわかりやすく
解説しています。
ときにすごくビジネスライクな部分や
宗教上大切なことなど、
アートをもとに世界の常識や感覚が
理解できる内容です。
そのあたりがタイトルにある、
ビジネスエリートのためのリベラルアーツ
に関係している部分かなと感じました。
- アートと社会の繋がりがわかる
→初学者の方でも興味が湧きやすい - 印象に残った章
→アートとお金、アートと社会
オススメしたい人
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本書を特にオススメしたいのは
以下の方です。
- アートに全く詳しくない方
- アートと社会の関わりを知りたい方
- 異文化や宗教について知りたい方
- お金や暮らしなど、美術史をテーマ別に知りたい方
- 教養を身につけたい方
アートのことを大枠から
学ぶことができるので、
今まで全くアートに触れたことがない方
にもオススメです。
反対に、
特定の画家や時代を勉強したい方、
個々の作品を詳細に学びたい方などは
他の本にしておきましょう。
レビュー
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【スタッフおすすめ本】
『ビジネスエリートのための!リベラルアーツ 西洋美術』小倉康之 監修
切っても切れない「政治」「歴史」「戦争」「宗教」などのテーマから西洋美術を読み解きます。
鑑賞の楽しみが広がるはず!
ぜひ、美術初心者の方にも手に取ってもらいたいです。 pic.twitter.com/XgUMpYMeH1— Kable Book Lounge (@kablebooklounge) October 21, 2021
『ビジネスエリートのための!リベラルアーツ 西洋美術』
⭐⭐⭐西洋美術から現代美術まで。美術の歴史や手法の変化、美術品の買い方など。タイトル通り、教養としての西洋美術の知識がざっくり身に付きます。
とりあえず西洋美術について知りたい、という方にとっての最適解。 pic.twitter.com/i5FSkXIb1h— このこねこ@年間500冊の読書家 (@konekoneko5) March 8, 2021
美術館好きにはたまらない一冊☆彡
『ビジネスエリートのための! リベラルアーツ 西洋美術 』
アートを楽しむには、なぜこの作品が生まれたのか—当時の政治や宗教、社会の状況などの理解も必要です。
読むと、美術館がもっと楽しくなりますよ〜!https://t.co/99BOVkVGJ4#美術館 #西洋美術
— すばる舎【公式】 (@subarusya) December 15, 2020
まとめ
![book cover](https://arttayousei.online/wp-content/uploads/2022/07/51HHWtLL-vL._SX343_BO1204203200_-1-207x300.jpg)
✓アートと社会の繋がりがわかる
✓西洋の文化や宗教、政治もわかる
✓アート完全初学者にもオススメ
オススメ度(5段階)
→☆☆☆☆☆
個人的なオススメ度は5です。
理由として、
やはりアートの大枠であったり
身近なものとの関連から学ぶことで
「アートってワケがわからない」と
拒否反応を示すような初心者の方にも、
興味を持たせてくれるような本だと
感じたからです!
気になった方は
ぜひ手に取ってみて下さい。
→西洋美術史だけでなく、
アートと社会の繋がりが分かる
→MBAでは学べない、
感性と知性のベースを作る
→アートとお金、アートと社会
→☆☆☆☆☆