ヒトはなぜ絵を描くのかのレビュー

 

記事の要約

芸術をもたない文化はない

人はなぜ創造するのか

✓芸術を科学的に捉えてみた内容

 

キーワードは「想像」と「創造」

この記事では岩波書店から出版されている
『ヒトはなぜ絵を描くのか』を紹介し、レビューしたいと思います。



ヒトはなぜ絵を描くのか

 

著者の齋藤亜矢さんは
日本学術振興会特別研究員、
京都大学野生動物研究センター特定助教、
中部学院大学准教授などを経て、
現在は京都芸術大学の教授をされています。

芸術する心がなぜ生まれたのか、
進化や発達の視点からアプローチを
続けている方です。

 

今回の著書である
「ヒトはなぜ絵を描くのか」には
人とチンパンジーの比較実験を通して
人の創造意欲の源泉はなにかや、
人にしかない能力はなにか
といった
考察などが書かれています。

芸術に科学のメスを入れたもので
とても興味深い内容です。

始めりは旧石器時代

 

壁画

人は旧石器時代から
絵を描いていました。

長い人類の歴史で
文字をもたない文化は珍しく
ありませんが、絵や彫刻などの
芸術をもたない文化はありません。

それほど人と芸術、芸術と文化の間には
密接な関係があります。

 

チンパンジー

この本では人の子供と
チンパンジーに協力してもらい、
両者にさまざまな絵を描く課題
行ってもらいます。

両者が描いた絵を比較すると
さまざまなことがわかってきた…
という内容です。

 

人はなぜ絵を描くのか

本のポイント①

 

この本の大見出しは以下のとおりです。

  1. 描く心の起源を探る旅の出発点
  2. ヒトの子どもとチンパンジー
  3. 「ない」ものをイメージする力
  4. なぜ描くのか
  5. 想像する芸術

本の序盤は人とチンパンジーの
比較実験の内容が書かれています。

科学的な内容ですが、
非常にわかりやすく書かれているので
理解しやすいと思います。

 

補完課題

中盤からは実験結果から見えてきた
人が絵を描く理由や、
チンパンジーにはない人の能力の話です。

ここの部分がとても興味深く、
人間と動物を俯瞰的に見つめ直したり、
考えさせられたりする内容です。

上位のレビュー

 

☆4以上のレビュー

陶芸を専攻している者です。教育を学んでいる友達から勧められて読んでみました。創作する人ならば、誰もが1度は考えたことがある「なぜ創作するのか」ということに根性論ではなく、理論的にヒントをくれる本です。
タイトルになっている「ヒトはなぜ絵を描くのか」というプリミティブな問い。この問いに対して、この本では認知科学的アプローチが紹介される。予想通り明確な答えが出るわけじゃないけれど、「描く」ことに関して新しい見方が得られたので、読んでよかった。

 

☆3以下のレビュー

興味深いテーマ。チンパンジーや石器時代の人類を持ち出してくるところまでは良い線いっている。しかし、テーマが深すぎたのか、肝心の「なぜ描くのか?」に対する著者の考察があまりにも浅い。。

オススメしたい人

 

今回の本を特にオススメしたい人は
以下のような方です。

  1. テーマに興味を持った方
  2. 根本的な問いを考えるのが好きな方
  3. 芸術を科学的に捉えた内容が好きな方

タイトルに興味を持った方は
是非読んでもらいたい1冊になっています。

ちなみにこの本の内容は
科学的ではありますが、
「人が絵を描く理由はこうだ」という
確固たる答えが明記されている
わけでは
ありません。

ですので
明確な答えを求めている方などは
別の本にしておきましょう。

まとめ

 

まとめ

人とチンパンジーとの比較実験

人はなぜ絵を描くのか考察する

✓人について考えさせられる内容

気になった方は
ぜひ手に取ってみて下さい。