西洋美術は「彫刻」抜きには語れないのレビュー

 

記事の要約

論理的・体系的に彫刻を学べる一冊

✓西洋美術における彫刻の歴史

✓絵画よりも身近にあるアート

 

彫刻のとらえ方=
彫刻×背景×自分が鑑賞する角度
堀越 啓

この記事では翔泳社出版の
『西洋美術は「彫刻」抜きには語れない』を紹介し、レビューしたいと思います。



西洋美術は「彫刻」抜きには語れない

 

著者の堀越さんは上智大学の経営学科を
卒業後、大手一部上場メーカーにて
企画畑を歩まれた後にSDアートに入社。
2015年に代表取締役に就任し、現在も
全国の美術館や美術関係者と仕事を行い、
コンサルティング業なども実施しています。

 

こちらも堀越さんの本です

以前に出版した「論理的美術鑑賞」
累計2万部を突破し、台湾、韓国でも
翻訳・出版されています。

経営者でもあり、自身でコンサル業も
行われている堀越さんの著書の内容は、
非常に理論的、体系的に
まとめられているのが特徴的で
「アートを理解」するのに役立ちます。

中でも今回紹介する本は
彫刻に焦点が絞られており、
アート初心者の方はもちろんのこと

  • 彫刻は難しそうだと思っている方
  • 絵画に比べ地味だと思っている方
  • 美術館でも彫刻をスルーしていた方

などにもオススメしたい一冊です。

なぜ、いま「彫刻」なのか?

 

「絵画を鑑賞する場所」と聞かれれば
多くの人が美術館を想像すると思います。

一方、彫刻も美術館にありますが
実はもっと私たちの近くにもあったりします。

 

それは屋外(街中)です。

基本的に絵画は屋外に展示することが
できませんが、彫刻は屋外にも展示が
可能で、それにより広い空間を活用できたり
季節や天気で味わいが変化するのも特徴です。

近年ではパブリックアートなど
街中に芸術を組み込む活動も活発化したり、
普段気軽に触れることのできるアート
彫刻といえるかもしれません。

 

加えて堀越さんは、2020年以降は
コロナによって三密という考え方が浸透し、
美術館に対しても無意識に(心理的)バリアが
生まれているのではと問いかけたうえで、
屋外でも展示できる彫刻を鑑賞することは
そんなバリアをやわらげ、アート欲を
満たしてくれる存在であったと語っています。

 

屋外に設置される彫刻たちは、
その魅力を再認識することで、

私たちの日常に美という彩りを与えてくれる。
だから今こそ、彫刻に注目すべきなのです。

この本のポイント

 

この本は以前出版された
「論理的美術鑑賞」と同様に、
作品画像だけでなくグラフや図を用いて
論理的・体系的に彫刻に関する知識を
学んでいくことができます。

また、タイトルにもあるように
西洋美術史を語るうえで避けては通れない
彫刻の歴史を5つの時代に分けて、
各々の代表作品や時代背景、特徴を
わかりやすく解説してくれています。

大見出しは以下のとおりです。

  1. 彫刻はこんなにおもしろい
  2. 彫刻から美術史が簡単に理解できる
  3. 彫刻作品を鑑賞するコツ
  4. これだけは押さえたい彫刻作品
  5. 彫刻で人生は豊かになる

上位のレビュー

 

☆4以上のレビュー

美術館はすきでよく行くのですが、絵画に比べるといまいち歴史や見方がわからない彫刻。そんな彫刻の見方を解説してくれる1冊です。難しいことは書いてなくて読みやすいので入門にお勧めです。
西洋美術を学び始めて日が浅い私ですが、何気なく素通りしている彫刻を認識するところから始めてみようと思いました。街を歩くのが楽しくなりそうです。

 

☆3以下のレビュー

たしかに西洋彫刻の一般向け概説書は多くない。とはいえ、この本は、西洋美術史の概説書から彫刻関連を書き抜いてきただけのような印象。一方、彫刻とは何か、を問うなら、彫刻に西洋も東洋もあるまい。

オススメしたい人

 

今回の本を特にオススメしたい人は
以下のような方です。

  1. アートに全く詳しくない方
  2. 身近にあるアートに気付きたい方
  3. 西洋絵画の勉強をしてきた方

②に関して、アートというのは
「知っていれば見えてくるもの」が
必ず存在します。

街中にある彫刻作品に関しても同様で
知らないから気付かない、
今までスルーしていたことが沢山あります。

ですので視野を広げたい方や
感性を磨きたい方にオススメです。

また、私のように絵画の方はある程度
勉強してきたけど彫刻はあまり…
という方も彫刻を理解することで
見えてくる西洋絵画の世界もあります。

絵画を鑑賞するうえでも彫刻を
学ぶことは絶対無駄になりませんので、
③のような方にもオススメします。

反対に、
特定の彫刻家や時代を勉強したい方、
理屈っぽいのが苦手な方は
他の本にしておきましょう。

まとめ

 

まとめ

初心者が彫刻の知識を学ぶのにオススメな本

✓西洋美術史における彫刻の流れを掴める

アートの存在をもっと身近に感じることができる

気になった方は
ぜひ手に取ってみて下さい。