なぜ、世界のエリートはどんなに忙しくても美術館に行くのか?のレビュー

 

記事の要約

✓大人向けのVTS解説本

✓知識に頼らない鑑賞法

✓段階別に鑑賞方法を解説

 

アート作品を見るときは、
できるだけ多くの「理由(事実)」を
取り出すことが大切です。
岡崎大輔

この記事ではSBクリエイティブ出版の
『なぜ、世界のエリートはどんなに忙しくても美術館に行くのか?』を紹介し、レビューしたいと思います。


なぜ、世界のエリートはどんなに忙しくても美術館に行くのか?

 

なぜ、世界のエリートはどんなに忙しくても美術館に行くのか?

本の著者である岡崎大輔さんは、
阪急阪神ホールディングスグループの
人事部門の経験を経て、現在では
対話を介した鑑賞教育プログラム
ACOP(Art Communication Project)を
企業内人材育成・組織開発に応用する
取り組みを行っています。

この本で紹介されている
VTS(対話型鑑賞)はアメリカで
開発されたアート鑑賞法のことで、
当初は子供向けに考案された鑑賞法でした。

しかし近年では大人でも楽しめる方法かつ
脳を鍛えることができ、アート思考が
身に付くことでも人気を博しています。

岡崎さんはそんな対話型鑑賞を企業・行政を
対象に行っており、大人向けの対話型鑑賞を
発信している第一人者といえるでしょう。

 

絵画鑑賞

この本はエリートが美術館に行く
理由について述べているような
タイトルですが、実際はVTSを行う
ポイントや効果などを解説したもの
になっています。

対話型というくらいですから、
本来はファシリエータ―と呼ばれる
進行役のもと、各々の鑑賞者が作品から
感じたことや意見を共有・深掘りする
ことで成り立つ鑑賞法です。

しかしこの本では1人で行う際にも
応用できる鑑賞ポイントについて
解説されています。

この本のポイント①

 

近年ではリベラルアーツとして
アートの背景にある政治や経済、宗教など
の幅広い知識がグローバル社会や
ビジネスにも応用できると人気です。

それらは作品の背景を学んで楽しむ
鑑賞法
とも言われています。

一方この本で解説されているVTSは
作品の背景を学ぶことはせず、
純粋に作品からなにを感じたか、その
イメージなどを深掘りしていきます。

ですので(純粋な)作品とのやりとりを
楽しむ鑑賞法とも言われています。

 

サムネイル24

この本のポイント②

 

この本では鑑賞する方法を
初級・中級・上級編にわけて
詳しく解説しています。

見出しは以下のとおりです。

  • 初級編
    ①直感を言葉にする
    ②区切ってみる(対比する)
    ③要素を組み分ける
  • 中級編
    ①「立場」を変えてみる
    ②連想する
    ③抽象化する
  • 上級編
    ①喩える(置き換える)
    ②自分のモノの見方を疑う

VTSのメソッドをもとに、鑑賞する時に
なにを考えながら鑑賞すれば
よいのかを知ることができます。

これまでアートをどう鑑賞すれば
分からなかった初心者の方はもちろん、
よくわからない(知らない)作品と
出会った時にどうすればいいか
わからなかった方にもオススメです。

オススメしたい人

 

今回の本を特にオススメしたい人は
以下のような方です。

  1. VTSを知りたい人
  2. 色んな鑑賞法を知りたい人
  3. 歴史や時代背景を学ぶのが苦手な人

オススメする人に③をあげたのは
VTSが人との対話や体験を重視している
からです。

作品の背景を学ぶ・勉強することに
抵抗や苦手意識がある人でも、
VTSの方法を身につければアートの
見方が一層深まることでしょう。

反対に、
専ら作品の背景を知る鑑賞法が好きな人や
知識抜きで鑑賞するのに抵抗がある人は
VTSという方法が受け入れにくい
かもしれません。

まとめ

 

なぜ、世界のエリートはどんなに忙しくても美術館に行くのか?
まとめ

✓大人向けのVTS解説本

✓1人で鑑賞する際のポイントも解説

✓背景を学ぶのが苦手な人にもオススメ

気になった方は
ぜひ店頭で手に取ってみて下さい。