写実主義・バルビゾン派とは?代表作や特徴を解説

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記事の要約
  1. 写実主義レアリスムの特徴
    →現実をあるがままに描く
    →サロンへの挑戦と受け取られた
  2. 世界初の個展
    →印象派にも影響を与えた
  3. バルビゾン派
    →自然に基づく風景画を描いた

 

19世紀中頃から目の前の現実だけを
描くことに注力した画家達が出てきます。

これを写実主義と呼び、
同時期のフランス郊外では
バルビゾン派とよばれる
同じく目の前の風景を描くことに
こだわった画家達がいました。

まずはこの時代の作品を確認しましょう。

Burial of Ornans 落穂拾い フォンテーヌブローの森の小屋

ギュスターヴ・クールベ
ギュスターヴ・クールベ
ジャン=フランソワ・ミレー
ジャン=フランソワ・ミレー
テオドール・ルソー
テオドール・ルソー
Jean-Baptiste Camille Corot
ジャン=バティスト・カミーユ・コロー


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美術史年表

ロマン主義⇒18世紀後半~19世紀中頃

・写実主義⇒1830年頃~

ラファエル前派⇒1850年頃~

写実主義の特徴

 

S&DR: Stockton and Darlington Railway
産業革命の象徴にもなった、世界最初の鉄道

18世紀後半に産業革命が起こり、
生活の利便性が向上しました。

また経営者と労働者の間では
貧富の差が生まれ、
公害などの新しい問題も発生しました。

 

産業革命

写実主義レアリスムは物語を主題とすることが多かった
新古典主義やロマン主義とは異なり、
あるがままの現実を芸術に昇華しようと
することを目指した芸術運動です。

その根底には社会主義思想の広まりや
増大する社会矛盾への問題意識があり、
下層労働者や農民を作品に積極的に
取り上げていきました。

一方で当時の社会に対する
肯定的なまなざしが反映されることもあり、
その感覚は後の印象派などに繋がります。

ギュスターヴ・クールベ

 

石割人夫
「石割人夫」1848年

ギュスターヴ・クールベ
フランスのオルナンに生まれた画家で、
写実主義の代表的な人物です。

 

Burial of Ornans
「オルナンの埋葬」1849年

彼は1850~51年のサロンに
「オルナンの埋葬」を出品しました。

故郷オルナンの埋葬風景を、
あたかも歴史画のような構図と
異例の大画面で壮大に描いた作品です。

作中の村人たちも理想化されることなく、
あるがままに描かれています。

それまで歴史画が支配していたサロンに
確信犯のごとく現実を描いた今作は
画壇への挑戦と受け取られました。

 

「画家のアトリエ」1855年

1855年、クールベはパリの万国博覧会に
大作を出品しますが落選してしまいます。

そこで彼は会場近くに小屋を建て、
「クールベ作品展。入場料1フラン」
という看板を立てて個展を開催しました。

当時画家が個展を開催する習慣はなく、
これが世界初の個展となり、
後の印象派に影響を与えました。

 

Gustave Courbet
ギュスターヴ・クールベ
ギュスターヴ・クールベ
  • 生没年
    →1819~1877年
  • 代表作
    →オルナンの埋葬など
  • なにをした人?
    →写実主義の代表的人物で、世界で初めて個展を開催した画家。後の印象派に多大な影響を与えた

ジャン=フランソワ・ミレー

 

種まく人
「種まく人」1850年

ジャン=フランソワ・ミレー
当時のフランス国民の大半を占めた
農民の生活や姿を主題にした
作品を多く手掛けた画家です。

 

落穂拾い
「落穂拾い」1857年

ミレーは詩情豊かな田園を背景に、
農民の労働の崇高さを表現しました。

 

Jean-Francois Millet
ジャン=フランソワ・ミレー
ジャン=フランソワ・ミレー

バルビゾン派の特徴

 

フォンテーヌブローの森の眺め
コロー「フォンテーヌブローの森の眺め」1830年

1830年頃から数人の画家が
パリ郊外にあるバルビゾンという
村に住みつきました。

そこで彼らは自然に基づく風景画を描き、
バルビゾン派と呼ばれる
新しい風景画を作りました。

フランスでは19世紀初めごろまで
実際の風景を描く風景画はあまりなく、
神話や物語の背景として理想化された
風景を描くことが大半でした。

テオドール・ルソー

 

「アプルモンの樫、フォンテーヌブローの森」1852年

バルビゾン派の中心となったのは
テオドール・ルソーです。

それまでのフランスは依然として
アカデミー主催のサロンが画家の登竜門で、
サロンで評価されるには歴史画や肖像画を
描くことが必須の時代でした。

 

フォンテーヌブローの森の小屋
「フォンテーヌブローの森の小屋」1855年

しかしルソーは純粋な風景画にこだわり、
サロンへの入選を拒まれた不遇な時代にも
彼は志を変えることはありませんでした。

そして1848年にサロンの審査基準が変わり、
翌年のサロンで金メダルを獲得、
正統派の画家として復活を果たしました。

 

Theodore Rousseau
テオドール・ルソー
テオドール・ルソー
  • 生没年
    →1812~1867年
  • 代表作
    →フォンテーヌブローの森の小屋など
  • なにをした人?
    →バルビゾン派の代表的な画家。歴史画や物語の背景ではない、純粋な風景画を確立しようとした

ジャン=バティスト・カミーユ・コロー

 

「モルトフォンテーヌの思い出」1864年

カミーユ・コロー
詩情あふれる風景画を描いたことで
有名なバルビゾン派の画家です。

彼は生涯に3度イタリア旅行をしており、
イタリア絵画の明るい光や色彩に
影響を受けました。

そしてイタリアやフランス各地の
ありふれた風景を詩情ゆたかに描いた作品は
後の印象派にも影響を与えました。

 

Jean-Baptiste Camille Corot
ジャン=バティスト・カミーユ・コロー
カミーユ・コロー
  • 生没年
    →1796~1875年
  • 代表作
    →モルトフォンテーヌの思い出
    →真珠の女など
  • なにをした人?
    →詩情あふれる森や湖の風景画が有名な画家。「真珠の女」のような人物画にも名作がある

まとめ

 

落穂拾い
まとめ

✓産業革命を背景にクールベは
労働者や農民の姿をリアルに描いた

✓ルソーは純粋な風景画にこだわり、
サロンで金メダルを獲った

✓目に映るものを描いた彼らは、
印象派の先駆的存在となった

次回はラファエル前派の美術を解説します。

 

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