カラスのいる麦畑を解説

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記事の要約
  1. 精神的に不安定だったゴッホ
    →ゴーギャンと仲違いに
  2. 心理状態で見方が変わる
  3. 今作を描いた数週間後に死亡

 

このシリーズでは1つの作品に
隠された時代背景や解釈、
メッセージ性を読み解いていきます。

第15回目はゴッホの
「カラスのいる麦畑」です。

絵画を通して得た知見が
あなたの心のビタミンになれば
幸いです。


カラスのいる麦畑を解説

 

作品概要

題名
カラスのいる麦畑
制作者
フィンセント・ファン・ゴッホ
制作年
1890年
美術史では
ポスト印象派
寸法
50cm × 103cm
種類
油彩
所蔵
ファン・ゴッホ美術館

 

今作はポスト印象派の画家、
ゴッホによって描かれました。

なんとも暗い麦畑の絵ですが、
この絵を描く2年前に
ゴッホは都会の喧噪を離れて
南仏のアルルに住むことを決めていました。

そこでの出来事が、
この絵を説明する上で重要となります。
詳しくはこちらの記事をどうぞ。

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簡潔に流れを説明すると、

  • 画家たちとの共同生活を夢見たゴッホ
  • 弟のお金でアルルに黄色い家を借り、
    画家仲間に招待状を多数送る
  • しかしゴーギャン1人しか
    アルルに来なかった
  • そのゴーギャンとも
    絵に対する価値観の違いで仲違いに
  • その後、有名な耳切り事件勃発
  • 精神を病み、入退院を繰り返す

12本のひまわり

 

sunflower

この絵は1888年の8月に描かれたもの。
この頃はちょうどアルルの黄色い家に
ゴーギャンが来るとわかった時期で、
ゴッホはこの絵を家に飾るために描きました。

カラスのいる麦畑とは異なり、
ひまわりの明るさが見事に表現されています。

人の心理で見方が変わる

 

風景が見る人の心理で変わることについて、
精神科医の春日武彦氏は
「不幸になりたがる人たち
自虐指向と破滅願望」
の中でこのように述べています。

活力にあふれ機嫌がよろしいときは、
生命の象徴といったイメージで
好ましく感じられていた一本の楡の木が、

こちらの気持ちが絶望的に
追い詰められたときになると、枝ぶりが
「首を吊るにはちょうどいい」ように思え、

あまつさえ風に梢を揺らす楡の木が
「さぁ、さっさとこんな世界とは
おさらばしてしまえ」と
縊首いしゅをそそのかしているように
感じられたりする

精神が不安定だったゴッホには
麦畑が本当に不吉なものに
見えていたのかもしれません。

メッセージ性

 

ここでもう一度
カラスのいる麦畑を見てみましょう。

ゴッホはこの絵を描いた数週間後に
亡くなってしまいます(死因は諸説あり)。

なにかを予見していたのか、単なる偶然か。

是非、あなたなりのメッセージを
受け取ってください。

まとめ

 

vincent van gogh
まとめ

✓精神的に不安定だったゴッホには
麦畑がとても不吉なものに見えたのかも

✓心理状態で見る景色が変わる

✓今作を描いた数週間後に
ゴッホは亡くなった(死因は諸説あり)

ゴッホは1890年の7月27日に死去。

同7月には1日1枚という
猛烈なペースで絵を描いていた
こともわかっています。

以下の作品は全て7月中のもです。

「畑」
「荒れ模様の空の麦畑」
「荒れ模様の空のオーヴェルの麦畑」

最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。