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カトリックとプロテスタントの違いとは?

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記事の要約
  1. キリスト教の歴史
    →ローマ帝国と共に東西に分裂
  2. カトリックの特徴
    →儀式や伝統を重んじる
  3. プロテスタントの特徴
    →信仰主義と聖書主義

 

世界人口が約80億人の今、
キリスト教人口は22億人を超えている
ともいわれています。

日本ではあまり馴染みのない
キリスト教ですが、
世界で最も信者の多い宗教を
ざっくりとでも学びたくはありませんか?

そこでこの記事ではキリスト教の歴史から
カトリックとプロテスタントの違いまでを
解説していきます。


キリスト教の歴史をざっくりと

 

crucifixion

キリスト教はキリストの教えを中心に、
パレスチナから地中海沿岸の
ギリシャ・ローマへと広がりました。

当時のローマ帝国は多神教かつ
皇帝を崇拝する国家だったのですが、
キリスト教は一神教であり、
「皇帝よりも神の方が偉大である」
という考えを持ってるようなものだったので、
300年以上迫害を受けることになります。

 

the Good Shepherd

しかしキリスト教徒達は屈することなく
根強く布教を続け、ついに392年に
ローマ帝国の国教となるのでした。

395年にはローマ帝国が東西に分裂。
これと同時にキリスト教も東西に分かれ、
異なる傾向を持つようになっていきました。

そしてその分裂は次第に大きくなり、
1054年にキリスト教はシスマ分裂を起こし
西の西方教会カトリック、東の正教会と完全に分かれます。

16世紀には宗教革命も起こり、
西方教会は更にローマ・カトリック教会
プロテスタントに分裂することになります。

 

キリスト教の分裂

ローマ帝国誕生(紀元前27年)
ローマ帝国の美術

初期キリスト美術の初まり(2世紀末~)
初期キリスト美術

ローマ帝国東西分裂
(395年)

東西の美術が確立しだす(5世紀末頃)

大シスマ(1054年)

宗教革命(16世紀末)

正教会

 

正教会の分布(色が濃いところほど信徒が多い)

正教会は東ローマ帝国で発展したことから
東方正教会とも呼ばれます。

信徒はギリシャ、東欧、ロシアに多いです。

正教会はイエスの信徒たちから続く
教会と神学の伝統を受け継ぎ、
忠実に守ろうとしています。

そのため「正統な教会」を略して
正教会と呼ぶようになりました。
正教を英語でいうとOrthodoxオーソドックスです。

正教会の特徴は神秘主義的で
教会にイコンと呼ばれる聖画像が
あることです。

ローマ・カトリック教会

 

カトリックの分布(色が濃いところほど信徒が多い)

西ローマ帝国の西方教会は、
ローマ・カトリック教会と唱えて
ローマ教皇のもとで発展しました。

キリスト教の教えにローマ帝国の
文化を融合させたような教派です。

信徒はフランス、イタリアなどに多いです。

「カトリック」とはギリシャ語で
普遍的・全般的という意味があります。

カトリック教の特徴として、
聖書だけでなく儀式や伝統を重んじる
ことがあげられます。
また、組織や体系をもって大きな影響力を
もつようになりました。

 

宗教革命

 

religious revolution
宗教革命

カトリックの信仰の儀式化などは、
形骸化という問題も生み出しました。

形骸化

意義を失い、形だけが残った状態のこと

その代表的なものに免罪符があります。

免罪符とは簡単に言うと、
買えば罪を許してもらえる証書
のようなものです。

カトリック教会にとって免罪符は
貴重な資金源となりましたが、
それが災いして宗教革命の原因となります。

 

ドイツ・ルネサンスの特徴を解説

プロテスタント

 

Martin Luther
マルティン・ルター

16世紀にドイツのマルティン・ルターは
形骸化したカトリック教に疑問を抱き、
「95箇条の議題」という文章を教会に
提出します。

これが宗教革命のきっかけとなりました。

ルターが掲げたのは以下の3つです。

  1. 信仰主義
    →信じることでのみ救われる
  2. 聖書主義
    →信じられるのは聖書の内容だけ
  3. 万人司祭
    →信仰者は等しく神の前で祭司である

宗教革命後、カトリック教から分離する形で
プロテスタントが生まれました。

プロテスタントとは「抗議する者」という
意味があり、カトリック教のやり方に
抗議することから始まっています。

信徒はドイツや北欧に多いです。

 

キリスト教の分裂②
  1. カトリックは組織・体系的が特徴
    →一方で形骸化の問題
    →免罪符が宗教革命の原因に
  2. プロテスタント
    →ドイツのルターが発端
    →信仰主義、聖書主義、万人司祭
    →カトリックから分離した形

カトリックとプロテスタントの違い

 

ここからはもっと詳しく
カトリックとプロテスタントの違いを
見ていきましょう。

まず、キリスト教の最大宗派である
カトリック教の特徴は以下の2つ↓

  1. 一本集権制
  2. 伝統性

 

catholic-hierarchy
引用:新生宣教団

ローマ教皇を頂点として、
ピラミッド型で成り立っています。

また、伝統を重んじる
カトリック教の優先順位は

  1. 教会
  2. 聖書

になります。

 

basilica_di_san_pietro
サン・ピエトロ大聖堂

教会を信仰のシンボルとして
重要視していることから、
カトリック教の教会は豪華な見た目を
していることが多いです。

また、信仰だけでなく善行によって
救われると考えるのも特徴的です。

 

bible

次にプロテスタントですが、
以下の特徴があります↓

  1. 聖書主義
  2. 千差万別

ルターも唱えた聖書主義が
プロテスタントの基本です。

また、根本的な考え方が同じで
多くの教派で千差万別なのも特徴です。

そんなプロテスタントの優先順位は

  1. 聖書
  2. 教会

になります。

 

引用:新生宣教団

教会を重視しないプロテスタントでは
質素な見た目の教会が多いです。

また、カトリックと違い
善行ではなく信仰でのみ救われると考え、
信徒は全員平等で階級制がありません。

まとめ

 

まとめ

カトリックの特徴

①儀式や伝統を重んじる
②教皇を頂点にしたピラミッド構造
③優先度は神→教会→聖書
④教会の見た目は豪華
⑤信仰だけでなく善行も大切

プロテスタントの特徴

①信仰主義と聖書主義
②信徒はみんな平等
③優先度は神→聖書→教会
④教会の見た目は質素
⑤善行ではなく信仰が大切

上記の違いに加えて、
カトリックでは教職者のことを神父
プロテスタントでは牧師と呼びます。

また、カトリックでは教職者の結婚は
認められていませんが、
プロテスタントでは認められています。

こうしてみると、
かなり違いが見えてきますね!

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