この記事では今を生きる
アーティストの方に着目し、
インタビューさせて頂いた
内容を記していきます。
作品に込められた意図などを
解説するのではなく、
アーティストの方の生い立ちや
考え方を紹介していくものです。
記念すべく第1回目は
アーティストのくらげさんです。
気になった方は是非応援、
SNSのフォローをお願い致します。
記事内の画像は全て掲載許可を頂いています
目次
くらげとは?
- アーティスト名:くらげ
- 年齢:非公表
- 出身:八王子
- 主に制作しているもの:球体関節人形
インタビューに至るまで
もとはSNS上で知り合い、
交流させて頂いていたくらげさん。
ある日渋谷で開催された
「妄想都市伝説展Ⅳ」に
くらげさんの作品が展示されることになり、
そこで実際に挨拶をさせて頂きました。
その際のInstagram↓
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インタビューも快く承諾して頂き、
今回の記事を執筆させて頂きました。
くらげさんの作品
球体関節人形とよばれる
ジャンルの立体作品を
主に手掛けているくらげさん。
過去には絵などの
平面作品も作っていましたが、
今は専ら立体作品なのだそうです。
(理由は後述します)
作品と一緒に映るくらげさん↑
インタビューの時も写真のような
素敵な笑顔で話して下さいました。
くらげさんの生い立ち
「幼い子供が健康的に育つ家庭ではなかった」
生い立ちの話の冒頭、
くらげさんはそのように話しました。
幼い頃に両親が離婚。
母元に引き取られましたが
不安定だった母に虐待を受け、
くらげさん自身も精神疾患に。
そのことが原因で学校へも行けず、
家にも休める環境がなく、
自殺を試みては失敗するを繰り返しました。
15歳の時、母に連れられ
くらげさんはある病院に入ります。
そこで作業療法の一環として、
絵を描き始めます。
このことがくらげさんと芸術が
出会うキッカケとなりました。
そしてある時、
練り消しゴムで猫を作っていた
というくらげさん。
その姿をスタッフが見ていたのでしょう。
あくる日アトリエにくると、
そこには粘土が用意されていました。
それが立体作品制作の
キッカケとなりました。
また、平面と立体を作る上での
感覚の違いをくらげさんはこう話します。
絵は「ここはこう、ここはこうだ」
みたいな理屈があって制作してしまう。
描くもの、描き方にも
全部意味を持たせてしまう。でも立体作品は理屈じゃなくて
感覚で制作ができるんです。
制作を盛り上げたエピソード
母親からよく「死」という
言葉を浴びせられたくらげさんにとって、
死は自由でもあったといいます。
「死ねばいいやと思っていた」
はっきりとそう話してくれました。
そんな時期に病院の展覧会で、
立体作品をコマ撮りした
アニメーション作品を展示したくらげさん。
その作品を見た中年の男性に
こう感想を述べられました。
よくここまで生きてこられましたね
このことはかなりの衝撃でした。
くらげさんは作品に一切の
希死念慮のようなものを
含ませていなかったからです。
これが芸術の力なのだと。
そしてこのことが制作意欲にも
繋がったと教えてくれました。
アーティスト名の由来
20歳前後の頃、
イーゼルを立てて自画像を
描いていたくらげさん。
無心で描いていると、
絵にはくらげが描かれていました。
これがアーティスト名の由来です。
ちなみに生き物としてくらげが
好きなわけではないそうです。
くらげさんの言葉
個人的に印象に残っている
SNSでの発信をご紹介します。
「胎児」「産まれる前だね」「性別どっちだろうね」って人形見てくれた人が言ってて嬉しかった良かった( ‘֊’ )
— くらげ (@kurageanzenpin) September 13, 2023
「芸術とは治ってはいけない病気なのただ!」と何十年も言い続けてる先輩がいるけど、私の芸術は多分違うなあと思ってる。芸術ってなんだろう。
私が人形を作り続ける理由なんか全然わからない。
わからないけど、多分これからもわからないけど、きっとずっと続けるんだと思う。— くらげ (@kurageanzenpin) September 28, 2023
多数に適応出来ない人や苦労人と呼ばれる人々を、芸術の世界では美化し過ぎてる様に思える。「実は作者にはこんな悲しい過去があって…」みたいなのつけると、なんかなんでも完結しちゃう気がするんだよね。うん。
いや別になんでもないんだけどね。— くらげ (@kurageanzenpin) September 28, 2023
「自由へ」
アクリル たしか20号この絵描いた時と今とで、自由の意味が全然違う。
この時は死が最大の自由だったの。
今はちがう!
健康な体で、いっぱいお金稼いでやりたいことなんでもする!それが自由!
って思ってるᕕ( ᐛ )ᕗ pic.twitter.com/VforxzB1eB— くらげ (@kurageanzenpin) September 29, 2023
最後に
インタビューに協力して下さった
くらげさんに厚く御礼申し上げます。
また、くらげさんはインタビュー終盤で
そんな生い立ち(背景)があるから
この作品が生まれたんだ。という解釈は理解出来るが気持ち良くない。
そういう背景が作品を引き立てる場合も
もちろんあると思うし、
言ってしまえば色々な作家がいるから、
くらげは自身の作品に対して
そういうの考えて入れてないですよ
と教えて下さいました。
ですので記事内で紹介した生い立ちが
作風と繋がるかどうかは別ですし、
それはそれ。これはこれ。
といった感覚で
ご理解頂けますと幸いです。
最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。