認知バイアスとは、
私たちが何かを判断したりする時に
無意識に思考に偏りが生じて、
合理的でない判断をしてしまう
心理現象のことです。
この記事では
代表的なものをいくつか紹介します。
認知バイアスとは?

認知バイアスとは人が持つ
ある種の本能のようなものです。
そして人は持っている本能によって
無意識に視野が歪められます。
つまり認知バイアスは
避けられないものでもあるわけです。
しかしメタ的に認知バイアスを
知るだけでも歪みの修正に効果的です。
ここから挙げる認知バイアスが
自分に当てはまっていないか、
チェックしてみましょう。
確証バイアス

確証バイアスとは
自分にとって都合の良い情報ばかり
集める現象のこと。
自分の信念を裏付ける情報を探し求め、
それ以外を見ないことが特徴。
- 自分の欲しいものを買うときに、
いい口コミばかり見る - 好意を寄せている人の素敵だと思う
部分しか見ていない
正常性バイアス

正常性バイアスとは、
自分に都合の悪い情報を無視したり、
過小評価したりすること。
自分に都合が悪い事実を信じない、
現実を見ないのが特徴。
- 警報がなっても「また誤報だろう」と
あまり信じない - お金を貸した人が音信不通になっても
「きっと大丈夫だろう」と考える
ダニング=クルーガー効果

ダニング=クルーガー効果とは
能力の低い人や経験の浅い人が、
自身の能力を正しく認識できずに
自分を過大評価すること。
中途半端な浅い知識を持つと
起こりやすいとされており、
能力の低い人ほど
自分を高く評価しやすい心理効果です。
- SNSに蔓延る、批評したがりの人たち
- 一を知り、十を知ったような
錯覚をしている人たち
ハロー効果

ハロー効果とは、
ある事象への評価が
他の特徴に引っ張られる効果のこと。
肯定・否定両方に働く。
- イケメンや美女、見た目が良い人
→性格も良さそうに見える - 清潔感が無い人
→だらしなく、仕事もできない人
のように見える
自己奉仕バイアス

自己奉仕バイアスとは、
何かに成功したときは
自分の能力のおかげと考え、
失敗したときは周囲のせいに
するような考えのこと。
自身に好意的な認識を
持ちやすい傾向があるのが特徴。
- あるプロジェクトが成功
→私のおかげ!私はすごい! - プロジェクトが失敗
→環境が悪い!周りのレベルが低い!
後知恵バイアス

後知恵バイアスとは、
結果の予測が可能だったと
錯覚する現象のこと。
結果が出た後に
- そうなると思った
- そうなると予想してた
- あれは予測可能だった
などと思うこと
内集団バイアス

内集団バイアスとは、
他の集団に比べて
自分が所属する集団の方が
優れていると考える現象のこと。
自分が属する集団を好意的に、
またそれ以外の集団を
不当に低く評価するのが特徴です。
- 自分が応援するチームが
1番だと考える - 自分の国を他の国よりも
優秀だと考える
保守性バイアス

保守性バイアスとは、
新しい情報を取り入れて、
考え方や行動を変えることに
躊躇する傾向のこと。
これまで信じてきた情報の蓄積量が多く、
行動期間が長いほど、
新しい考え方を取り入れるのを
阻害する働きが強まります。
- 職場での新技術導入を拒否する
- 画期的なツールが開発されても
既存のやり方に固執する
まとめ

✓確証バイアスとは
自分にとって都合の良い情報ばかり
集める現象のこと
✓正常性バイアスとは、
自分に都合の悪い情報を無視したり、
過小評価したりすること
✓ダニング=クルーガー効果とは
能力の低い人や経験の浅い人が、
自身の能力を正しく認識できずに
自分を過大評価すること
✓ハロー効果とは、
ある事象への評価が
他の特徴に引っ張られる効果のこと
✓自己奉仕バイアスとは、
何かに成功したときは
自分の能力のおかげと考え、
失敗したときは周囲のせいに
するような考えのこと
✓後知恵バイアスとは、
結果の予測が可能だったと
錯覚する現象のこと
✓内集団バイアスとは、
他の集団に比べて
自分が所属する集団の方が
優れていると考える現象のこと
✓保守性バイアスとは、
新しい情報を取り入れて、
考え方や行動を変えることに
躊躇する傾向のこと
→本能的なもので、
人は本能により歪められる
→認知バイアスを知り、
当てはまっていないか確認