北方ルネサンス・マニエリスム美術の学習ポイントまとめ【美術検定対策/西洋④】

サムネ

 

この記事では美術検定対策として、
北方ルネサンス・マニエリスム美術の
学習ポイントをまとめました。

美術史の記事とは違い、
要点を絞った解説
途中に確認問題を挟んでいます。

是非、美術検定の学習に
役立てて下さい。




美術検定対策(北方ルネサンス美術)

 

北方ルネサンスはヨーロッパの
アルプスより北にある国々で起きた
芸術運動をさします。

イタリアルネサンスのような
古代文化の復興的活動ではなく、
各々が個性豊かな表現を行いました。

問題の傾向としては
以下のものが多いです。

  1. 各時代の有名画家・代表作品
  2. 技法について
  3. 作品の中の登場人物について

この時代は問題数としては
多くないのですが、
美術検定公式テキストにも載っていない
マニアックな知識が問われることが
多い印象です。

体系的に覚えることが理想ですが、
なかなか難しいものもあります。

この記事で補完できるものは
しっかり記憶しておきましょう。

初期ネーデルラント派

 

初期ネーデルラント派とは、
15~16世紀にかけてネーデルラントで
活躍した画家や作品群のことをさします。

代表的な画家に
ヤン・ファン・エイク
(1390~1441)がいます。

ヤン・ファン・エイク
ヤン・ファン・エイク

彼と彼の兄である
フーベルト・ファン・エイクは
油彩画技法を完成させた人物としても
有名です。

代表作品には「アルノルフィーニ夫妻像」
「ファン・デル・パーレの聖母子」
などが
あります。

アルノルフィーニ夫妻像
「アルノルフィーニ夫妻像」(1434年)
ファン・デル・パーレの聖母子
ファン・デル・パーレの聖母子(1434年)

 

ヒエロニムス・ボス1450~1516)も
必ずおさえておきたい画家です。

ヒエロニムス・ボス
ヒエロニムス・ボス

彼の代表作には
「快楽の園」があります。

快楽の園
「快楽の園」(1503年-1504年)

 

最後に初期ネーデルラント派ではないですが、
ピーテル・ブリューゲル(1525~1569)
も覚えておきましょう。

ピーテル・ブリューゲル
ピーテル・ブリューゲル

代表作には
「雪中の狩人」「バベルの塔」
などがあります。

雪中の狩人
「雪中の狩人」(1565年)
バベルの塔
「バベルの塔」(1563年)

北方ルネサンス(ドイツ)

 

この時期にドイツで活躍した
芸術家といえば
アルブレヒト・デューラー
(1471~1528)がいます。

アルブレヒト・デューラー
アルブレヒト・デューラー

彼の代表作はいくつかありますが、
デューラーの名をヨーロッパ中に
広めることになった木版画の連作
「ヨハネ黙示禄」は覚えておきましょう。

黙示録の四騎士
「黙示録の四騎士」(1497-1498年)

 

次に肖像画で手腕を発揮した
ハンス・ホルバイン(1497~1543)
を覚えておきましょう。

ハンス・ホルバイン
ハンス・ホルバイン

彼の代表作は「大使たち」です。

大使たち
「大使たち」(1533年)

この作品には
アナモルフォーシスと呼ばれる、
特定の角度から見ることで
具体的な像が見えるよう計算された
技法が使われています。

(大使たちの床上には
ドクロが見えるようになっています)

 

サムネイル17
サムネイル18

作品の中の登場人物について

 

ここからは少しマニアックですが、
作中の登場人物について確認していきます。

まずは初期ネーデルラント派の画家
ロヒール・ファン・デル・ウェイデン
「聖母を描く聖ルカ」です。

聖母を描く聖ルカ
「聖母を描く聖ルカ」(1435‐1440年)

右にいる人物が聖ルカです。
四福音書記者の1人で画家の守護聖人と
されています。

聖ルカを問う問題がよく出ているので
一応覚えておきましょう。

 

次は16世紀のドイツ人画家
マティアス・グリューネヴァルト
「イーゼンハイム祭壇画」の
中央パネル「キリストの磔刑」です。

イーゼンハイム祭壇画
「イーゼンハイム祭壇画」(1515年)

中央パネルの右側にいる
キリストを指さす人物を問う問題が
よく出ています。

答えは洗礼者聖ヨハネです。
よく作中ではラクダの毛皮を身に
まとった姿で出ていきます。

ラクダの毛皮を纏った人物=ヨハネ
と覚えておきましょう。

確認問題

 

Q1,15世紀フランドル絵画を代表する画家で、油彩画の技法を完成したといわれている兄弟は次のうち、どの兄弟ですか。

  1. ポライウォーロ兄弟
  2. リュミエール兄弟
  3. ファン・エイク兄弟
  4. カラッチ兄弟
3

Q2,不思議な形状の動植物や怪物、幻想的な世界を描いたことで知られている15世紀ネーデルラントの画家、ヒエロニムス・ボスの代表的な作品はどれですか。

  1. アレクサンドロス大王の戦い
  2. ラザロの復活
  3. イカロスの墜落
  4. 快楽の園
4
雪中の狩人

Q3,上図の作者はだれですか。

  1. デューラー
  2. ホルバイン
  3. ブリューゲル
  4. ボス
3

Q4,ドイツの画家デューラーがイタリアでルネサンス美術を学んだ後に出版し、彼の名声をヨーロッパ中に広めた木版画の連作はどれですか。

  1. ヨハネ黙示禄
  2. 神曲
  3. ニュルンベルク年代記
  4. 死の舞踏
1
イーゼンハイム祭壇画

Q5,上図の中央パネル、十字架にかけられたキリストを指さす、向かって右側の人物は次のうちどれですか。

  1. 福音書記者聖ヨハネ
  2. 預言者エゼキエル
  3. 使徒パウロ
  4. 洗礼者聖ヨハネ
4
大使たち

Q6,上図「大使たち」の、画面手前の床上に見えるものはなんですか。

  1. 楽器
  2. 錫杖(しゃくじょう)
  3. ドクロ
3

美術検定対策(マニエリスム)

 

まず、マニエリスムの特徴を
しっかり覚えておきましょう。

  1. 細長く伸ばされた人体表現
  2. 鮮やかな色彩
  3. 語源は手法を意味するマニエラ
  4. ミケランジェロ後期の作品が先駆といわれている

あとはこの時代の画家のことや
流派が問われることが多いです。

問題数としては少ないので
サクッと覚えておきましょう。

マニエリスムの画家

 

まずはエル・グレコ(1541~1614)を
覚えておきましょう。

エル・グレコ
エル・グレコ

彼はギリシャ出身でヴェネツィアや
ローマで修業した後、スペイン
活躍しました。

代表作には「聖三位一体」「受胎告知」
あります。

聖三位一体
「聖三位一体」(1577年)
受胎告知
「受胎告知」(1596‐1600年)

 

またこの時代、
フランス宮廷で活躍した芸術家グループを
フォンティーヌブロー派といいます。

有名な作品に
「ガブリエル・デストレとその姉妹」
あります。(作者不明)

ガブリエル・デストレとその姉妹
「ガブリエル・デストレとその姉妹」

 

最後に「美術家列伝」の著者であり
マニエリスムの画家でもあるヴァザーリ
を覚えておきましょう。

ジョルジョ・ヴァザーリ
ジョルジョ・ヴァザーリ

彼は建築家でもあり、
ウフィツィ美術館を設計した人物
でもあります。

 

サムネイル19

確認問題

 

Q1,マニエリスム様式に関する記述のうち、正しいものはどれですか。

  1. 「型どおりで新鮮味がないこと」を意味する言葉を語源としている
  2. 16世紀のフランスで興り、やがてヨーロッパ中に影響を及ぼした
  3. 調和と均整を重んじた画面構成や人体表現が特徴である
  4. ミケランジェロの後期の作品はその先駆といわれている
4

Q2,スペインで活躍したマニエリスムの画家、エル・グレコの出身はどこですか。

  1. イタリア
  2. ギリシャ
  3. フランス
  4. モロッコ
2

Q3,フランソワ1世の治世にフランス宮廷で活躍した芸術家グループをなんといいますか

  1. ロマニスト
  2. マニエリスム
  3. バルビゾン派
  4. フォンティーヌブロー派
4

Q4,「美術家列伝」を著し、ウフィツィ美術館を設計した16世紀イタリアの画家・建築家はだれですか。

  1. アルベルティ
  2. パッラーディオ
  3. ブルネレスキ
  4. ヴァザーリ
4

最後に

 

美術検定 勉強

公式テキスト以外の知識も
出てきたりしているので、
しっかり復習して補完しましょう。

また、テキストに答えがある問題を
落としてしまうと勿体ないので、
画家や技法、作品名などはしっかり
覚えておいて下さい。